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邪悪の存在とは本当にあるだろうか?
それは内なる心の中に存在するものという人間もいる。
しかし邪悪な存在が本当に実在していて、その悪意が向けられた時……
我々はどう対処するべきか?
この夜は絶望に満ちている……
そう思い始めたのはいつだったのだろう。
荒れ果ては廃墟のようだった私の心に何かが芽生えやがてゆっくりと広がっていたそれは廃墟を美しい街並みに
戻していった。
もっと早くあの人に会っていれば…世界が絶望だけではないともっと早く気付いていれば…
しかし、もう遅いのだ……
私は契約してしまった。
あいつと!
窓が強い風に押されて開いた。
それを閉めようと窓に近づくと背後に気配を感じた。
「約束の時間だ……」
いつの間にか部屋にいたそいつは冷たい瞳で彼女を見ていた。
「お願い。もう少し待って」
「怖くなったのか?」
「違う。ただ……」
つい机の上の写真盾に目をやってしまう。そこには愛しい者と自分の姿。
「未練ができたか? くだらんな。お前は"契約"によって得るべき物は得たのだ。今度はお前が約束を果たす番だ…
…」
「お願い、もう少し待って……」
「だめだ」
部屋にいたもう一人はその懇願を無視して女に迫った。むき出しにした牙が瞳の中に映った。
次の瞬間、血しぶきが天井に飛び散った。
終わりが来たのだ……
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