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ロクの軽バンに揺られること一時間、有理たちは山の麓まで来ていた。
「ここからは歩きだ」
車から降りる全員。五月はいつもの和服ではなくジーンズにジャージというラフな格好できていた。
「五月さん、和服姿もいいですがたまにそんな服もお似合いです」
ロクが顔を赤らめてそう言った。
「そう? ありがとう、ロクさん。久しぶり着たんだけどちょっと太ったみたい」
「太っただなんてそんな! そんなこたぁありやせん!」
「おい、ゴリラ、吼えてねえでいくぞ。荷物持て」
「だ、誰がゴリラだ!」
一行は山道に入った。
しばらくすると有理が立ち止まった。
「どうしました?」
有理は人差し指をだした。
「……誰かそばにいる……」
有理はグロックに手をかけた。
「動くな!」
有理は銃口を林に向けた。ロクも持っていたショットガンを同じ方向に向ける。
白い影が走った。長い黒髪のようなものが見える。
「……人間じゃねえな。妖魔か?」
「有理、弾は?」
「聖弾が入ってる」
「ちっ、俺のは通常弾だぜ」
ロクはそれでもショットガンを構えて周囲を警戒した
「気をつけろ。どこかに隠れてるぞ」
突然、背後に何かの気配を感じた。素早く振り向いてグロックの引き金を引く有理。
2発の銃弾が林の中に撃ちこまれた!
「やめろーぉ!」
どこからか叫び声が聞こえた。
ハンドガンを向ける有理とロク。
「やめろ!」
どこからか現われたおかしな格好の男が林の中から飛び出した。その跳躍力は常人を遥かに上回っていた。
男は着地すると有理に向けて剣を振りぬいた。
「ちっ!」
とっさにその一撃を交わす有理はグロックを男に向けて撃った。男に銃弾は当たった! しかし次の瞬間、姿は黄
色い札に変ってしまう。
「なにっ?」
有理は目を丸くした。
「気をつけろ! 有理、おかしなトリックを使うぞ!」
有理は背中の引き抜くと"虎鉄"を構えた。
またもや林の中から男が飛び出した。
「こんどは本物かぁ?」
男は剣を構える。
「この山で勝手な狼藉はよしてもらおうか!」
「うるせえ! 妖魔の味方なら容赦はしねえぞ!」
「二人ともやめて!」
五月が割って入った。
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