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「なんだ! てめえら! この和風な場所に洋風なファッションで現れやがて!」
「我らは"二ヴァール"の騎士である。盟主の命により"女王の炎剣"リーヴァテインを貰い受ける」
「"女王の炎剣"? リーヴァのこといってんのか?」
"二ヴァール"の騎士と名乗る甲冑の者は剣を抜くと剣先をリーヴァに突きつけた。
「大人しく渡してもらおうか」
リーダーらしき者の合図で"二ヴァール"の騎士たちは一斉に剣を引き抜いた。
「やる気か!」
有理はグロック17を構えた。ロクもショットガンで狙いを定める。雷鳴も背中の剣と護符を両手に持った。
「……いや、やる気はない。大人しくしたがってもらうだけだ」
そう言うと"二ヴァール"の騎士は人質にとった絽菊を前に突き出した。
「絽菊!」
叫ぶ雷鳴。
「従わなければこいつを二度と生まれ変われんように消滅させてやる!」
「なんだぁ? そんな脅しがあたしたちに通じると思ってんのか……って、おい!」
雷鳴は剣を有理たちに向けた。
「すまぬ……俺には絽菊を……」
「雷鳴! おまえ!」
「雷鳴さん!」
「さっさとリーヴァテインを渡せ! でなければ殺しあえ!」
"二ヴァール"の騎士はそう言い放った。表情は見えないが笑っているよう見える。状況を楽しんでいるようだ。
「……させない」
「何?」
"二ヴァール"の騎士に捕まり剣を突きつけられた絽菊は静かに呟いた。
「私の為に雷鳴さんに後悔などさせない!」
絽菊は自ら剣に突き刺した!
「絽菊!」
叫ぶ雷鳴!
呆気にとられる"二ヴァール"の騎士は絽菊の行動が理解できなかった。
「きさまらーっ!」
雷鳴は空中に飛び上がると呪術腑を四散させた。"二ヴァール"の騎士たちの前に舞う無数の黄色い札。それ目が
けて次々と小刀が投げつけられ呪術腑ごと"二ヴァール"の騎士に突き刺さった。
「天と地の理において命ずる! 新羅万象! 生死事大! 無為迅速! 三宝荒神!
道に外れる悪を断つ! 雷鳴地砕!」
何も無かった空から黒雲が現れ、雷が"二ヴァール"の騎士たちに降り注いだ!
奇声を上げ灰になっていく"二ヴァール"の騎士。
「す、すげえ……」
雷鳴の術は一瞬で妖魔の騎士たちを一掃させた。
その威力に唖然とする有理たち。
「絽菊!」
雷鳴は倒れる絽菊に駆け寄った。
「絽菊! しっかりしろ」
雷鳴の腕の中に姿が消えていく絽菊。
「私の為に泣いてくれるのですね……雷鳴さん」
「まってろ! 俺が今なんとか」
「駄目……天と地の理を破る事は道士であるあなたがしてはいけません。私はいいんです……ずっとやさしくしてくれ
てありがとう……
雷鳴の涙が絽菊の顔に落ちたとき彼女の姿は消えていった。
掌に残る一粒の涙。小さな淡い光だけが雷鳴の手に残っていた。
「絽菊……」
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