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「まだ大丈夫……」
リーヴァがうつむく雷鳴の横に座った。有理たちは雷鳴が何かするのではと心配したが今の彼にリーヴァを叱咤す
る氣気力はなかった。
「この魂は消えない……あなたが覚えているから」
そう言うとリーヴァは掌で淡く光る一粒の涙に手を置いた。すると指を隙間から光が強く輝き出した。雷鳴は手の中
に暖かさを感じていた。
リーヴァがそっと手を離す。涙は光の粒になって浮いていった。見上げる雷鳴。
「おまえ……」
「私の力を少しわけた。本来の居場所になんとか行けるはず。そしたらきっと生まれ変われるよ」
リーヴァはにこりと笑ってそう言った。
光は雷鳴の周りを何度か飛び回った後、天に登っていった。手を伸ばそうとする雷鳴。何かが服を引っぱるのに気
がついた。ふと見るとリーヴァが雷鳴の服の裾を引っぱっていた。
「ダメだよ。生まれ変われなくなっちゃう」
戸惑った後、雷鳴は哀しげに笑った。
「……そうだな。これは彼女の道だ」
絽菊の光は天に昇っていった。
ありがとう……雷鳴さん……
雷鳴の耳には確かにそう聞こえた。
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