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「一体どういうこなってる!」
郊外の豪邸でマフィアのボス、フランク・ガンビーノは見えない敵に怒りをつのらせていた。
ガンビーノが組織のドンに就いて五年。障害となる大きな敵もなく今までやり過ごしてきたが
ここにきて謎の襲撃者の登場である。今回は警察が介入してきたがそれより前に組織の運び 屋や、集金屋が襲撃を受けたのが3回。すでに損害の金額も無視できない額になっていた。
何よりもどこかの誰かにコケにされたのでは指導者として示しがつかない。"舐めた"連中が
後に続くだろう。ドンとしては早期に何とかしなければならない事態だった。
「用心しろとあれだけ言っただろうが! 耳がねえのか!」
「警備の人数は倍にしたました」
「"倍にしました"と? 馬鹿が! パウダーを取られちゃ意味がねえんだ」
失態は失態ということだ。腹心の部下ルチアーニはテーブルを叩きつけて怒鳴るボスから目
を逸らした。
「ロシアか? チャイニーズか?」
「ロシアンは友好的です。取引にトラブルもない。チャイニーズの縄張からは遠すぎます」
「じゃあ、誰だって言うんだ?」
「そいつはまだ調べてる最中でして……」
ガンビーノは灰皿を床に投げつけた。周りの部下達がビクッとする。
「早いとこ、そのふざけた野郎を見つけて来い! さもねえと灰皿でなくてめえの頭を床に叩き
つけてやる!」
ルチアーノは床の上に砕けた灰皿を見た。想像したのは灰皿の破片ではなく自分の頭蓋骨
だ。このフランク・ガンビーノという男は本当に実行するだろう。
「どこの誰であろう俺の"パウダー"に手を出した奴は無事じゃすまさねえ! いいか! 必ず
取り戻すんだ!」
屋敷中にガンビーノの怒鳴り声が響いた。
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