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「え? ロクさんが?」
荷物の準備をする有理に向かって五月が踊いた。
「うん、援護も拒んで一人で妖魔が占拠したらしい街の乗り込んだらしい」
「スレイヤーも辞めて大分経つのになぜ…?」
五月に関連のあるらしいとは伏せた。
「…よくわかんねえけど、ロクのやつの昔の仲間に関わることだとか…とにかくあいつ一人じゃ、心配だから、あたし
様子を見てくるよ」
普段は喧嘩ばかりの二人だったはずだがやはり何かあれば心配らしい。
「ロクさんの昔の仲間った……」
「ああ、ナントカ作戦とか…忘れちゃった」
「自衛隊特殊作戦群?」
「あっ! それそれ。五月さん、なんでも知ってるね」
「う、うん……」
まさかね…そんな事があるわけない
五月は夫のことを思い出していた。夫は特殊作戦郡でロクの上官だったのだ。
「あっ!」
五月が思いをめぐらしているとき有理が大声を上げた。
「な、何? 五月さん?」
「リーヴァどうしよう?」
有理は頭を抱えて言った。
「私と一緒にいればいいわ」
「だめだよ! リーヴァを狙う妖魔どもが五月さんの家にでも来たら…あ! そうだ」
* * * * * *
「だから、なんでここなのだ……」
闇の審問官はこめかみに指を当てながらけだるそうに言った。
「だって五月さんのとこに置くより安全そうなんだもん」
「おいおい、この前は妖魔の一人が侵入してきたじゃないか。ここも安全とは限らんだろ?」
「でもさあ、ここはスレイヤーたちがうろうろしてるし結界も厳重にやり直したってゆーじゃん。それに闇のナントカさん、
この前、ロキのクソガキが乗り込んできた時、落着き払ってたじゃん? 実は意外とデキる人なんじゃね?」
「めんどくさい……」
「お願い! ね!」
「何ももらってないし……」
「しゃーねえな! お土産持ってきてやるよ。じゃ、リーヴァ、いい子にしてるんだぞ。すぐ帰ってくるからね」
「おい、まだ了承してないんだが」
闇の審問官を無視して有理はリーヴァの頭をなでた。にこりと微笑むリーヴァは親指をたてた。
「あは! そうか…じゃ、たのむね! 闇のナントカさん!」
そう言うと有理は十三階を後にした。
広い部屋の中には闇の審問官とリーヴァだけ。気まずい沈黙が流れていく。
「やれやれ……」
闇の審問官は椅子の肘掛についたボタンを押した。
床から何かがせり上がってきた。不思議そうにそれを見つめるリーヴァ。せり上がってきたのは小さなテーブル。そ
の上にのっていたのはPS2だった。
「……おまえ、テトリス知ってるか?」
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