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 チャイムが鳴り庭で焚き火をしていた五月は玄関に向った。
「あら、ロクさん」
「ただいまです。五月さん……」
「い、一体どうしたの?」
 身体のあちこちに包帯を巻いたロクの姿に五月は目を丸くした。
「いや、ちょっと転んじゃいまして」
「転ぶって……どんな転び方?」
「よお! 五月さん」
 ロクの後ろから有理が顔を出した。
「有理さんも? なんだか二人が一緒に来るなんて珍しいわね」
「あの……夕飯を一緒にと思って」
 ロクは大きな風呂敷包みを差し出した。


 ちゃぶ台の上に料理が並べられた。
「食事は大勢が楽しいね」
 真っ先に座りこんだ有理が言う。
「ふふふ、そうね。待ってね、今、お茶を出すから」
「ん? 何か焦げ臭くね?」
「あ…? ちょっと焚き火を…消しとかなくっちゃ」
「おイモでも焼いてたの?」
「いえ、ちょっといらなくなった手紙とか書類をね……」
「手紙って……旦那さんの?」
「ん? まあ、そんなとこ。いつまでも引きずってちゃな……と、思ってね」
 そう言って五月はニコリと笑った。
「五月さん……」
 ロクは涙ぐみながら五月の顔を見つめた。
「どうしたの? ロクさん」
 ロクはいきなり弁当を掴むと口の中にかきこんだ。
「わっ! なんだよ、ロク!」
「う、みゃいです…さちゅきしゃんも…はやくどうじょ……」
 ロクは弁当箱で顔を隠しながらそう言った。
「おかしなロクさん」
 五月はそう言って微笑んだ。
「あーっ!」
 有理が突然叫ぶ。
「どうしたの? 有理さん」
「リーヴァを忘れた!」
「リーヴァちゃんを?」
「闇のナントカさんのところに預けっぱなしだった! 迎えに行かなくっちゃ!」




 そのころスレイヤーズ本部第13階では……
「も、もう一勝負……」
 闇の審問官がリーヴァの前に人差し指を突き出す。
「……飽きちゃったよ」
 リーヴァは退屈そうにあくびをした。
「いや、3467戦中、3451敗のまま終わるわけにはいかん! あと最低でも3451戦はしてもらわないと……」
 リーヴァは、ほっぺたを膨らませるとPS3のコンセントを思いっきり引き抜いた。
「あっ……」
 真っ黒になったテレビの画面を唖然として見つめる"闇の審問官"だった。



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