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その日、本部の会議場には大勢のスレイヤーたちが集められていた。
各地区のリーダーや腕のいい大物たちだ。ざわめく会場にスピーカーの耳障りな音が響く。一斉にスレイヤーたちが
音の方を見た。舞台には大柄な男がいつの間にか立っていた。
「親愛なるハンター諸君! 遠路はるばるごくろう!」
そう言ってスレイヤーの中部総司令官の織田設永は話し始めた。
「今回集まってもらったのは俺たちが日夜戦うクソッタレ共について重要な報告があるからだ」
マイク越しに聞こえる声にはエコーがかかり語尾が響く。
「数日前、自衛隊より情報があった。この中部にかなりのエネルギーを突然感知したそうだ」
「爆弾か?」
参加メンバーの一人が質問する。
「いや、爆発とかじゃない。そのエネルギーは数分後に消え去った。その付近を調査した結果、ある痕跡を発見した
そうだ」
「妖魔か?」
「そのとおり。それもS級の痕跡だ」
会場がざわめいた。
「つまり、大物の妖魔が…固体か集団かはまだ不明だが、俺たちの縄張りに入り込んだわけだ」
「狩り出してやればいい」
「そうだぜ。俺たちでやればいい」
スレイヤーたちは口々にそう言った。織田設永司令官はしばらく間をおいた後、口を開いた。
「俺もそう思う。提案だがここに集まった者で連盟を組み妖魔を狩りたい。おまえらは俺が目を付けた最高の最高だ」
顔を見合わせるスレイヤーたち。
「金は?」
織田司令官は指を一本立てた。
「100万か」
「まあ、悪かぁねえが全員で割ったら……」
織田は言葉をさえぎった。
「×100だ」
誰かが口笛を吹いた。
「ここにいる全員で割り振っても一人頭の取り分は随分のモンだぜ? どうだ? のるか?」
俄然やる気のでたスレイヤーたちから歓声が上がった。
「やってやるぜ!」
「おお!」
「作戦は!」
騒ぎ出すスレイヤーたちに織田司令官は、まあまあと手を振った。
「作戦は俺が立てる。何しろS級だからな。敵は得体が知れないが囲めばいい。包囲網を縮める」
「狐狩りだな。猟犬はいるか?」
織田はニヤリと笑う。
「凶暴なのがな」
黒い”カワサキ”のオフロードバイクが瓦礫を駆け上がる。丘の上に達した時、バイクは数メートルジャンプして着地
した。丘の端まで走った後、バイクはカウンターを当てて停止した。後輪が砂を巻き上げる。
ライダーはゴーグルを外しヘルメットを取ると跳ね上がった水色の髪を整えた。
「ふう」
一息つくと双眼鏡を取り出し下に広がる荒地をゆっくりと見渡す。
「ふえーっ! ひどいところ」
有理は双眼鏡を下ろすとそう呟やいた。
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